モジュラーヘルメットは、フルフェイスとオープンフェイスの両方の特性を兼ね備えたヘルメット。チンガードの開閉が可能で、ツーリングを中心としたライダーに人気がある。ここでは、モジュラーヘルメットの特徴やメリット・デメリット、さらには人気ブランドについて詳しく紹介する。
モジュラーヘルメットとは?
モジュラーヘルメットは、チンガードを上げることでオープンフェイスのように使用できるヘルメット。フルフェイスの安全性とオープンフェイスの利便性を兼ね備えている。街乗りから長距離ツーリングまで幅広く対応できるのが特徴。
フルフェイスとの違い
フルフェイスは頭部全体を覆う構造になっており、最高レベルの安全性を提供する。一方、モジュラーヘルメットはチンガードの開閉機構があるため、フルフェイスよりも若干の重量増加があるが、利便性が高い。
オープンフェイスとの違い
オープンフェイスヘルメットは、チンガードがない分、軽量で視界も広い。しかし、顔全体を覆わないため、保護性能ではモジュラーヘルメットが優れている。
モジュラーヘルメットのメリットとデメリット
モジュラーヘルメットには、さまざまな利点がある一方で、注意すべき点もある。
メリット
- 利便性の高さ
- 停車時にチンガードを上げて、飲み物を飲んだり会話をしたりできる。
- サングラスをかけたままでも装着しやすいモデルが多い。
- 通気性の向上
- 暑い日にはチンガードを開けて風を感じることができる。
- ベンチレーションシステムが充実しているモデルも多い。
- 視界の確保
- 開閉式のバイザーが装備されており、必要に応じて調整可能。
- シールドが広めの設計で、広範囲の視野を確保しやすい。
- 汎用性の高さ
- 街乗りからツーリングまで幅広く対応できる。
- 長距離移動時の快適性が向上する。
デメリット
- 重量が増加しやすい
- 開閉機構があるため、フルフェイスよりもやや重くなる傾向。
- フルフェイスに比べて剛性がやや低い
- 開閉部の存在により、フルフェイスほどの一体感はない。
- 価格が高め
- 高機能な開閉システムや快適性を追求しているため、フルフェイスやオープンフェイスよりも価格が高いモデルが多い。
人気のモジュラーヘルメットブランド
モジュラーヘルメットを提供するブランドの中でも、特に人気のあるメーカーを紹介。
1. SHOEI(ショウエイ)
日本を代表するヘルメットメーカー。安全性や快適性に優れた製品が多く、モジュラーヘルメットのラインナップも充実している。
代表モデル:NEOTEC II
- 静粛性が高く、長距離ツーリング向け
- 内蔵サンバイザー付きで視界調整がしやすい
- しっかりとしたロック機構で、安全性も確保
2. Arai(アライ)
安全性とフィット感に定評のあるメーカー。耐久性や衝撃吸収性に優れたヘルメットが特徴。
代表モデル:RAPIDE-NEO MODULAR
- 高い剛性とフィット感
- 通気性に優れたベンチレーション設計
- 軽量な作りで、長時間の装着でも疲れにくい
3. Schuberth(シューベルト)
ドイツのプレミアムヘルメットブランド。静音性の高さや高級感のあるデザインが特徴。
代表モデル:C5
- 高い防音性で、ツーリングに最適
- エアロダイナミクスを考慮したデザイン
- 内装のフィット感が調整可能
4. AGV
イタリア発のブランドで、MotoGPでも使用される技術がフィードバックされている。
代表モデル:SPORTMODULAR
- フルカーボン製で、モジュラーヘルメットの中でも軽量
- 内蔵サンバイザー付きで、昼夜問わず使いやすい
- 高速走行時の安定性が高い
最適なモジュラーヘルメットの選び方
モジュラーヘルメットを選ぶ際に、チェックしておきたいポイントを紹介。
1. サイズとフィット感
- サイズが合わないと、長時間の使用で疲れやすくなる。
- メーカーごとのサイズ表を確認し、自分の頭に合うサイズを選ぶ。
- 実際に試着し、締め付け感やフィット感を確認することが重要。
2. 安全性
- 安全規格(ECE、SNELL、JISなど)を満たしているかチェック。
- シェルの素材や構造も確認し、耐衝撃性の高いモデルを選ぶ。
3. 開閉機構のスムーズさ
- チンガードの開閉がスムーズかどうかチェック。
- ロック機構がしっかりしているかも重要なポイント。
4. 通気性と静粛性
- ベンチレーションの配置や、エアフローの仕組みを確認。
- 風切り音が少なく、静粛性が確保されているモデルを選ぶと快適。
5. シールドやバイザーの機能
- インナーバイザー付きのモデルは、日差しの強い日でも快適。
- 曇り止め機能(Pinlock®対応)があると、寒冷地や雨の日でも視界を確保しやすい。
まとめ
モジュラーヘルメットは、フルフェイスの安全性とオープンフェイスの利便性を両立したヘルメット。特にツーリングライダーにとっては、快適性や実用性の高さが魅力。安全性やフィット感、機能性をしっかりチェックし、自分に合ったモデルを選ぶことが大切。
人気ブランドとしては、SHOEI、Arai、Schuberth、AGVなどがあり、それぞれに特長がある。購入前には、試着や使用シーンを考慮し、最適なヘルメットを選ぶことをおすすめする。