ヘルメットの構造について

ヘルメットの構造

転倒時に頭部を守るヘルメットは、大きく分類すると外装(シェル)、衝撃吸収ライナー、内装の3つに分かれます。
外装は強い衝撃を分散し、頭部を守れるように丈夫な素材が使われています。

シェルの内側にある衝撃吸収ライナーは頭部に受ける衝撃を吸収する役割です。主に発泡スチロールでできていて、衝撃を受けるとへこんで衝撃を吸収してくれます。

市販されている大半のヘルメットが発泡スチロールでできていますので、扱い方によっては劣化しやすくなるので注意してください。

転倒時に外装に大きな傷がなくても、衝撃吸収ライナーがへこんでいる可能性が高く、安全性能が大きく低下するため、そのようなヘルメットは交換したほうがいいでしょう。

内装はヘルメットと頭部を固定する役割があります。直接、肌に触れる部分のため汚れやすいので、取り外し可能なら定期的にクリーニングしたほうがいいでしょう。

重要なパーツの一つあごヒモ

あごヒモ(チンストラップ)も頭部とヘルメットを固定するために大切な役割があります。

破断や伸びに強い剛性繊維でできていて丈夫です。

ヘルメットをしっかり被ってもあごヒモをしっかり結ばなければ転倒時、ヘルメットが脱げてしまうかもしれません。

2020年に発生したバイクによる死亡事故の約25%が事故時にヘルメットが脱落していました。

ヘルメットのあごヒモはしっかり結びましょう。

二輪車の交通死亡事故統計(2020年中) 警視庁

ヘルメットのパーツで一番重いのがシェル

ヘルメットのパーツで最も重いのがシェルです。

全体の重量を抑えるのは大切ですが、衝撃を受け止める部分でもあるので簡単に軽量化できません。

SHOEIの場合、長年培ってきたFRP(繊維強化プラスチック)成形の技術を活かして、強度と軽さを両立した技術を確立しました。

他メーカーでは、軽く丈夫なCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)を採用したヘルメットも登場しています。

バイクメーカーは強度を上げながらも軽量化にも取り組んでいます。