モジュラーヘルメットは、フルフェイスとオープンフェイスの両方の特性を兼ね備えたヘルメット。チンガードの開閉が可能で、ツーリングを中心としたライダーに人気がある。ここでは、モジュラーヘルメットの特徴やメリット・デメリット、さらには人気ブランドについて詳しく紹介する。

モジュラーヘルメットとは?

モジュラーヘルメットは、チンガードを上げることでオープンフェイスのように使用できるヘルメット。フルフェイスの安全性とオープンフェイスの利便性を兼ね備えている。街乗りから長距離ツーリングまで幅広く対応できるのが特徴。

フルフェイスとの違い

フルフェイスは頭部全体を覆う構造になっており、最高レベルの安全性を提供する。一方、モジュラーヘルメットはチンガードの開閉機構があるため、フルフェイスよりも若干の重量増加があるが、利便性が高い。

オープンフェイスとの違い

オープンフェイスヘルメットは、チンガードがない分、軽量で視界も広い。しかし、顔全体を覆わないため、保護性能ではモジュラーヘルメットが優れている。

モジュラーヘルメットのメリットとデメリット

モジュラーヘルメットには、さまざまな利点がある一方で、注意すべき点もある。

メリット

  1. 利便性の高さ
  • 停車時にチンガードを上げて、飲み物を飲んだり会話をしたりできる。
  • サングラスをかけたままでも装着しやすいモデルが多い。
  1. 通気性の向上
  • 暑い日にはチンガードを開けて風を感じることができる。
  • ベンチレーションシステムが充実しているモデルも多い。
  1. 視界の確保
  • 開閉式のバイザーが装備されており、必要に応じて調整可能。
  • シールドが広めの設計で、広範囲の視野を確保しやすい。
  1. 汎用性の高さ
  • 街乗りからツーリングまで幅広く対応できる。
  • 長距離移動時の快適性が向上する。

デメリット

  1. 重量が増加しやすい
  • 開閉機構があるため、フルフェイスよりもやや重くなる傾向。
  1. フルフェイスに比べて剛性がやや低い
  • 開閉部の存在により、フルフェイスほどの一体感はない。
  1. 価格が高め
  • 高機能な開閉システムや快適性を追求しているため、フルフェイスやオープンフェイスよりも価格が高いモデルが多い。

人気のモジュラーヘルメットブランド

モジュラーヘルメットを提供するブランドの中でも、特に人気のあるメーカーを紹介。

1. SHOEI(ショウエイ)

日本を代表するヘルメットメーカー。安全性や快適性に優れた製品が多く、モジュラーヘルメットのラインナップも充実している。

代表モデル:NEOTEC II

  • 静粛性が高く、長距離ツーリング向け
  • 内蔵サンバイザー付きで視界調整がしやすい
  • しっかりとしたロック機構で、安全性も確保

2. Arai(アライ)

安全性とフィット感に定評のあるメーカー。耐久性や衝撃吸収性に優れたヘルメットが特徴。

代表モデル:RAPIDE-NEO MODULAR

  • 高い剛性とフィット感
  • 通気性に優れたベンチレーション設計
  • 軽量な作りで、長時間の装着でも疲れにくい

3. Schuberth(シューベルト)

ドイツのプレミアムヘルメットブランド。静音性の高さや高級感のあるデザインが特徴。

代表モデル:C5

  • 高い防音性で、ツーリングに最適
  • エアロダイナミクスを考慮したデザイン
  • 内装のフィット感が調整可能

4. AGV

イタリア発のブランドで、MotoGPでも使用される技術がフィードバックされている。

代表モデル:SPORTMODULAR

  • フルカーボン製で、モジュラーヘルメットの中でも軽量
  • 内蔵サンバイザー付きで、昼夜問わず使いやすい
  • 高速走行時の安定性が高い

最適なモジュラーヘルメットの選び方

モジュラーヘルメットを選ぶ際に、チェックしておきたいポイントを紹介。

1. サイズとフィット感

  • サイズが合わないと、長時間の使用で疲れやすくなる。
  • メーカーごとのサイズ表を確認し、自分の頭に合うサイズを選ぶ。
  • 実際に試着し、締め付け感やフィット感を確認することが重要。

2. 安全性

  • 安全規格(ECE、SNELL、JISなど)を満たしているかチェック。
  • シェルの素材や構造も確認し、耐衝撃性の高いモデルを選ぶ。

3. 開閉機構のスムーズさ

  • チンガードの開閉がスムーズかどうかチェック。
  • ロック機構がしっかりしているかも重要なポイント。

4. 通気性と静粛性

  • ベンチレーションの配置や、エアフローの仕組みを確認。
  • 風切り音が少なく、静粛性が確保されているモデルを選ぶと快適。

5. シールドやバイザーの機能

  • インナーバイザー付きのモデルは、日差しの強い日でも快適。
  • 曇り止め機能(Pinlock®対応)があると、寒冷地や雨の日でも視界を確保しやすい。

まとめ

モジュラーヘルメットは、フルフェイスの安全性とオープンフェイスの利便性を両立したヘルメット。特にツーリングライダーにとっては、快適性や実用性の高さが魅力。安全性やフィット感、機能性をしっかりチェックし、自分に合ったモデルを選ぶことが大切。

人気ブランドとしては、SHOEI、Arai、Schuberth、AGVなどがあり、それぞれに特長がある。購入前には、試着や使用シーンを考慮し、最適なヘルメットを選ぶことをおすすめする。